富山県の高岡スポーツコアで開催されたソフトテニスフェスタ2021、全国中学生ソフトテニス対抗戦。
いよいよ日本一を決める大会2日目です。
全国的に雨模様だった週末。
高岡市も朝から雨が降りしきり、時折激しい暴風雨が襲う厳しいコンディション。
前日の予選リーグ、および決勝トーナメント1回戦で敗れたチームは、コンソレーショントーナメントへ。
勝ち残った男女ベスト8が、決勝トーナメントの頂点を競います。
【男子ベスト8】
- 榛名(群馬)
- チーム愛知
- 神奈川県選抜
- 千田(新潟)
- 千葉県選抜
- 福島県選抜
- 滋賀県選抜
- 東京都選抜
【女子ベスト8】
- 山梨県選抜
- 昇陽(大阪)
- 福島県選抜
- 東京都選抜
- 三重県選抜
- 埼玉県選抜
- 愛知
- 石川県選抜
激戦の予選リーグを勝ち上がっただけに、どのチームも実力者揃い。
準々決勝はどの対戦も注目のカードばかりです。
総合力が問われる団体戦では、個々の力以上にチームワークだったり、監督の采配やオーダー順などさまざまな要素が勝敗を左右します。
優勝候補の一角。
全小春夏連覇を果たし、この世代では最強と目される國松樹人・國松巧ペアを擁する男子新潟チームもここで敗退してベスト8。
それでも全日本アンダー代表選手らしい高い技術を披露してくれました。
夏の活躍が楽しみです。
男子準決勝では、その新潟を破った神奈川県選抜と、愛知が対決。
勢いに乗る愛知が④-1、④-0と快勝。
そして男子もう一方の準決勝。
千葉県選抜と東京都選抜との関東勢対決。
2面展開で入った東京の2番、中山・早川ペアが④-1で先勝。
東京チームは、不運にもこの日の初戦となる準々決勝直前に、メンバーの体調不良により欠員。
それでも2ペアで見事準決勝まで漕ぎ着けました。
決勝進出を賭けた大一番は、塚本・諏訪部ペア(千葉)と植田・伊藤ペア(東京)の対戦結果に委ねられます。
ファイナルの接戦は、千葉に軍配。
1ペア棄権の東京チームはここで敗退。
2019年の栃木全小を制した、全日本アンダー14代表、植田璃音選手の健闘も一歩及ばず。
もし3番まであったら結果は変わっていたかもしれませんが、勝負は時の運。
植田選手はまだ1年生。
この先のさらなる活躍に期待です。
朝からの風雨はとどまるどころか、さらに厳しさを増していきます。
それでも山の頂点はもうすぐ手の届くところに。
選手も応援も、気力を振り絞って戦います。
女子準決勝。
福島県選抜と対するは、4決めで昇陽中学単独の大阪チームに3番勝負ファイナルで競り勝った山梨県選抜。
ここでもまた3番勝負を制し、山梨が決勝進出。
悲願の優勝まで、あと一つ。
もう一方の女子準決勝は、埼玉県選抜と愛知。
愛知県は昨年一年間、コロナの影響により春、夏の代替、秋の新人戦を含めた県内すべての公式戦が中止となったそうです。
目標を見失いかけながらも、諦めずひたむきに練習に取り組んできた選手たち。
その努力が結実し、見事男女ともに決勝進出を果たします。
みんなの想いの力。
やっと辿り着いた全国大会決勝の舞台に、その想いをぶつけます。
そして迎えた決勝。
男子決勝戦は、愛知対千葉。
勝てば日本一。
見ているこちらにも、その緊張感と高揚感の入り混じった、なんともいえない雰囲気が伝わってきます。
降り続く雨でボールをコートに収めるのも容易ではない状況。
それでもお互い全国大会決勝にふさわしいハイレベルな試合が展開されます。
丹羽・豊田ペア(愛知)と藤木・阿部ペア(千葉)による第1対戦。
見ていて清々しい全力プレーで好勝負を演じます。
チャンスに果敢に攻める丹羽・豊田ペアに対して、藤木・阿部ペアの安定感が一歩上回り、千葉が優勝に王手。
つづく2番。
鈴木・大和ペア(愛知)と、塚本・諏訪部ペア(千葉)の対戦。
予選リーグからここまでの5試合を全勝し、チームを牽引してきた愛知の鈴木唯斗選手。
長身から繰り出す安定感のあるボールは中学生離れしていて、今大会でもその活躍が目立っていました。
鈴木・大和ペアがここでも強さを発揮し、ゲームカウント③-1リード。
このまま3番勝負へという流れかと思われました。
序盤の苦しい展開に耐えた塚本・諏訪部ペアが巻き返し、ファイナルへ追いつきます。
一進一退のファイナルゲームでしたが、最後は流れを掴んだ千葉が愛知を振り切って勝利!
敗れた愛知も素晴らしい試合を見せてくれました。
夏でのリベンジに期待がかかります。
千葉の優勝で幕を閉じた男子に続き、残すは女子決勝。
ここまで接戦をものにしてきた山梨県選抜に対して、準々・準決と安定した勝利で決勝へと駒を進めた女子愛知チーム。
第1対戦。
ダブル後衛の並行陣形をとる篠原・石川ペア(愛知)に対して、雁行陣の河西・角田ペア(山梨)。
サウスポーの篠原菜摘選手は、キレのあるカットサーブと、小柄ながら思い切りの良いスイングで小気味よく攻める印象。
守備的な印象の強いダブル後衛ですが、相手の隙を見つけては果敢にポイントを狙いにいく姿勢が光ります。
序盤は山梨がリードするも、篠原・石川ペアが逆転して④-2で勝利。
愛知が先勝し、つづく2番へ。
林・薄ペア(愛知)と天野・仙澤ペア(山梨)の試合も、同じく並行陣対雁行陣の対決に。
雨と強風でイージーミスも出やすいなか、緊迫感のあるラリーが続きます。
じわじわと相手を追い詰める愛知、林・薄ペア。
そして訪れた歓喜の瞬間。
ここまでコツコツと積み上げてきたもの。
想いの強さ。
みんなの感情が溢れ出します。
昨年からコロナ禍という不測の事態に直面し、やり場のない悔しさや虚無感を味わってきた中学生たちがたくさんいたはずです。
それでも、諦めなければ夢は叶うということを体現した選手たちを、心から祝福したいと思います。
惜しくも優勝に届かなかった山梨チームや、ほかの敗れた選手たちも、この場に立てたことを自信と誇りにして、またソフトテニスに打ち込んでもらえたらと思います。
まだしばらくは制約を受けながらの練習や大会が続くはずです。
思い通りにならない状況に、鬱憤や焦りもあるでしょう。
それでも、ソフトテニスが終わるわけではありません。
厳しい寒さのなかでつぼみを膨らませ、やがて春爛漫を迎える桜のように。
今は苦しくても、いつか輝けるときが必ずきます。
みなさんのまた大きく成長した姿にお会いできるときを、いまから楽しみにしています!
大会結果 |令和2年度 全国中学生ソフトテニス対抗戦
【公式サイト】Soft Tennis Festa 2021 > お知らせ > 大会結果
https://soft-tennis-festa2021.info/infomation0328-1/
過去記事:Soft Tennis Festa 2021 令和2年度全国中学生 ソフトテニス対抗戦(1日目)
過去記事:春休みはGoTo富山! Soft Tennis Festa 2021
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