あけましておめでとうございます。
オリンピックイヤーの昨年。パリ五輪における日本人選手の金メダル獲得数は海外大会では過去最多となる18個を記録。メダル獲得総数も43個を数え、自国開催以外では最多となりました。
メジャーリーグでは大谷翔平選手が史上初となる1シーズン50本塁打50盗塁の「50-50」を達成するなど、世界のなかで日本人が大活躍した1年でした。
他にもサッカー、バスケットボール、バレーボールなど、さまざまな競技において世界のトップレベルで活躍する選手が珍しくなくなってきました。
スポーツ大国とも言うべき現在の日本を作り出してきた土壌には、間違いなく部活動の存在があります。
トップアスリートの多くは幼少期から競技に打ち込んできたという側面もあるでしょうが、競技人口に厚みを持たせて競技レベルの底上げをしているのは、部活動でスポーツに触れる多くの生徒たちです。
大勢の国民がスポーツに熱狂したり、スポーツ選手を応援する文化が生まれるのも、多くの人がスポーツに慣れ親しんだ経験があってこそです。
そんな日本のスポーツ界を下支えしてきた学校部活動がいま大きな転換期を迎えています。
文部科学省が公立中学校における部活動改革を進める背景には、部活動を指導する教員の長時間労働を是正する目的や、少子化の影響による部活動の参加人数の減少があります。
中体連の調査によれば、中学生世代の人口減少に加えて部活動への参加率の低下も相まって、運動部活動の参加者数はこの10年で約2割も減少しています。人数にすると実に40万人の減少です。
野球部、サッカー部、バレーボール部などの団体競技を中心に、1つの学校だけではチームを組めない状況に陥り合同部活動を実施する事例もこの間に約4倍となり全国で2,000チームにのぼっています。
こうした傾向は今後さらに加速していくことが見込まれており、今までと同じ形での部活動を維持していくことはもはや困難な状況にあります。
スポーツ庁は学校部活動の地域連携、地域クラブ活動への移行について、2023年からの3年間を「改革推進期間」と位置づけています。
改革の進み具合は地域によって大きなばらつきがある状況ですが、先進事例として神戸市はすでに2026年度に中学校部活動を終了し地域クラブに完全移行することを発表しました。
中体連では現在20競技実施されている全国中学校体育大会(全中)のうち部活動設置率の低い9競技について、2027年度以降は開催をしない方針を決定しています。
もともとの部活動改革の意義は、生徒の多様化するニーズに応えて、生徒たちが将来に渡ってスポーツ、文化活動に継続的に親しむ機会を確保することにあります。
部活動を通じて多くの経験を培ってきた身からすれば、部活動が縮小し様変わりしていくことには寂しさを覚えますが、時代が変化していくなかで持続可能な形を模索していくことが必要です。
お陰さまで株式会社プレイヤーズは9期目を迎えます。
創業当初からの理念に「インターネットの力で日常的にスポーツに触れる人を増やす」というものがあります。
これまでも体育・スポーツ協会、競技団体、総合型地域スポーツクラブ、民間スクールなど、スポーツ振興を担うさまざまな運営主体となるクライアント様の情報発信に携わらせていただきました。
生涯スポーツの振興に一層の貢献をしていくためには、社会人、シニア層に向けたアプローチにとどまらず、スポーツ人口全体の間口を広げるためにも小中学生に対するスポーツに触れるきっかけ作りがより重要となってきます。
弊社ではオンライン上の情報提供にとどまらず、これまでも練習会、講習会などスポーツに触れるきっかけ作りを行なってきましたが、変化をチャンスと捉え更なる機会創出に取り組んで参ります。
みなさまにおかれましても、健やかで楽しい一年になりますことをお祈り申し上げます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
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