以前から楽しみにしていた大会があり、おなじみソフトテニスの聖地、千葉県白子町を訪れました。
10月29日、30日の2日間で開催されたこの「全日本クラブ選手権」は、社会人クラブチームの日本一を決める大会です。
社会人でソフトテニスをバリバリやっている人で、各都道府県連盟主催の大会にも出場しているという選手は、大きくわけて実業団チームかクラブチームのいずれかに所属しています。
実業団とは、つまり企業の社員として働きながらその企業チームに所属してプレーする選手です。
最高峰の日本リーグを頂点に、その下に日本実業団リーグ、地区リーグとクラスが分かれています。
プロがないソフトテニスにおいては、実業団選手といえば事実上のプロのような存在です。
サッカーやバレーボールなどプロリーグがあるスポーツでも、そのプロチームの前身は実業団チームであることが一般的です。
一方で、クラブチームはそれこそソフトテニスが好きな人たち同士が集まって、思い思いにクラブを作り各都道府県連盟に加盟しています。
社会人クラブチームはいわば野球でいう草野球のようなもので、メンバー集めや練習場所の確保などいろいろと苦労しながら活動しているクラブも多いものです。
有力選手が入ったと思ったら、仕事の都合で離れてしまったり。
毎年新入部員が入ってくる部活とは違い、メンバーの若返りがなく年々チーム全体が高齢化していったり。
厳しい練習をしてでも勝ちたいメンバーと、遊びで気楽にやりたいメンバーの意見が衝突したり。
自分も以前にクラブチームでプレーしていたので、そこで勝ち続ける難しさは身に染みています。
そうしたクラブチームの日本一を決めるのがこの大会です。
やや語弊があるかもしれませんが、まさに「趣味でソフトテニスをやっている人」の日本一を決める大会といえます。
この大会での上位進出を目標に活動しているクラブチームも多いですが、勝ち上がるのは容易ではありません。
社会人まで好きでソフトテニスを続けている人たちのなかには、かつてインハイやインカレ、国体などで活躍したような選手も珍しくありません。
そうでなくとも、わざわざ全国からこの大会を目指して参加してくるチームはみな腕に覚えのある人たちなので、大会のレベルは非常に高いです。
私も10年以上前に一度だけ出場したことがありますが、見事に1回戦で惨敗しました。
出場チームは近年増加傾向にあるようで、今年は男子194チーム、女子49チームが参加しました。
初日は予選リーグ、2日目は決勝トーナメントというスケジュールで進行します。
なにしろ、団体戦というのがアツいです。
個人的には、団体戦こそソフトテニスの醍醐味だと思っています。
ソフトテニス経験者であれば、中学や高校時代に団体戦で胸を熱くした思い出がきっとあるはずです。
ソフトテニス好きな大人たちが全国から集まり、日本一を賭けて戦う。
これだけで、もう激アツです。
見に行った大会2日目は朝から小雨が降りしきり、冬の到来を感じさせるような寒さのなか、各コートで熱戦が繰り広げられていました。
なかには自分と同世代の選手で学生時代に対戦した覚えのある人が若手選手を相手に奮闘していたり、見ているだけでうずうずします。
私は現在クラブチームには所属していないどころか県登録もしていないので、大会に出場するにはけっこうなハードルがあります。
公認大会出場に必要な審判員資格も、だいぶ前に切れてしまっています。
でも、目の前で繰り広げられる熱い試合を見ていると、やはりスタンドからの観戦ではなくコートの中で試合したい気持ちが高まります。
これからコツコツ練習やトレーニングを継続して、なんとか体が動く年齢のうちにまたこの舞台に戻ってきたいと思います。
激戦の結果、女子はどんぐり北広島が安定の強さで2連覇を達成。
男子は決勝3番勝負のファイナルという接戦の末、新潟トキめきクラブが通算3度目の優勝で幕を閉じました。
はやくも来年が楽しみです。
男子/優勝
新潟トキめきクラブ(森山・波塚ペア)
男子/優勝
新潟トキめきクラブ(中野・新倉ペア)
男子/優勝
新潟トキめきクラブ(佐藤・真島ペア)
女子/優勝
どんぐり北広島(田辺・榎本ペア)
女子/優勝
どんぐり北広島(高橋・半谷ペア)
女子/優勝
どんぐり北広島(冨田・小林ペア)
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